瞼裂斑炎
白目の一部が真っ赤になった、なんとなくごろごろする、そんな時は瞼裂斑炎かもしれません。
瞼裂斑炎とは?
これは「瞼裂斑」とよばれる組織が刺激を受け、腫れてしまい、その周囲が扇形に充血してしまった状態です。
「瞼裂斑」というのは、白目の耳側、鼻側の一部が白色や黄色に変色した小さな斑点または隆起です。紫外線などの外部から刺激を慢性的に受けやすい部分であり、正常な組織に蛋白質、脂肪の沈着し、変化したものです。
アレルギー性結膜炎と異なるのは、白目の一部に集中するようなパターンの充血であること、それ以外の白目はほぼ真っ白であるところです。
また、翼状片とも似ていますが、瞼裂斑炎では角膜は正常です。
瞼裂斑炎の症状は?
軽症であれば眼が充血する程度で自覚症状はほとんどありません。
瞼裂斑が腫れるにつれて、異物感や痛みが出てくることがあります。瞼裂斑の表面が乾いて荒れてくるとドライアイのような違和感も出現します。
コンタクトレンズの装用者では、とくにハードレンズは腫れた瞼裂斑にレンズが当たるため、症状が悪化しやすい傾向があります。
ソフトレンズはレンズの大きさによって瞼裂斑に対する影響が異なります。レンズが瞼裂斑を覆う程度の大きさがある場合は、瞼裂斑の表面がこすれることを防いでくれるので、症状が和らぐように感じますが、レンズを外すと本来の症状を自覚することになります。
いずれにせよ瞼裂斑炎の場合は、コンタクトは装用せず、点眼治療を治療を優先すべきです。
瞼裂斑炎の治療
瞼裂斑の炎症、腫れを抑えるために抗アレルギー剤やステロイドの点眼薬を使用します。充血が治まった後もしばらく点眼を続け、しっかりと眼の表面の状態を落ち着かせる必要があります。
慢性的に再発を繰り返すなどのごく一部の例外を除いて、切除が必要になることはありません。
瞼裂斑炎に類似した疾患
- 翼状片
- 結膜炎、アレルギー性結膜炎など眼が充血する疾患
- 結膜腫瘍